病気を持つ人の心配事への対処法
闘病のさなか、ひとりでいる時、寝つけない時、検査結果が思わしくなかった時など、あれこれと心配事が頭の中を駆け巡ります。
そんな辛い時、どのように対処したら良いでしょうか?
そこで今回は、心配事への対処法を紹介します。
オックスフォード大学のG.バトラー博士とT.ホープ博士らによる心配事への対処法です。
エビデンスに基づいた、気軽に役立てられる内容です。
それでは。
目次
対処法1.心配事を隠してしまう
「心の容量には限界があり、一度にたくさんのことは考えられません。余計なことで悩まないように、自分の心を他のことで忙しい状態にしておきましょう。」
☆私の感想☆
例えば、検査結果が悪く出た時など、病気の先行きを必要以上に心配してしまい、辛い気持ちを引きずることがあります。
そんな時、あえてネットの映画を見まくったり、家の中を大掃除するなどして、心配事に心が占拠されてしまわないよう、心の忙しい状態を作るということです。
私自身は、検査結果の良し悪しに一喜一憂するタイプなので、ちょっと参考にしたいです。
対処法2.夜に悩むのはやめる
「心配事は、私たちがもっとも油断している、深夜にやってきます。その時は、『お前なんかお呼びじゃないよ』と追い出し、楽しいことばかり考えていましょう。犬がキッチンに入らないようしつけるように、心配事も、ベッドに入ってこないようしつけることができるのです。」
☆私の感想☆
心配事は、ふと気を休めたい時に限って、頭の中にスッーと入り込みます。一度侵入されると、なかなか退散してくれません。
そこで私の場合、侵入されたらすかさず大好きな海の景色を思い浮かべます。
その際、適当にイメージするのではなく、ありありと波の姿や音、海や空の色、頬をなでる風の感触を、じっくりと味わうように想像します。
すると、心配事が遠のき始め、気分もほぐれていきます。お試しを。
対処法3.心配事を箱につめる
「自分が、心配事をひとつひとつ箱につめて、ひもで縛っている姿を想像しましょう。そして、その箱を川に流したり、火をつけて燃やしてしまいましょう。」
☆私の感想☆
この対処法はイメージ上の行為ですが、まるで儀式のようです。おそらく儀式化することがポイントなのでしょう。
実際に100円ショップで小さな紙製の箱を買って、その中に心配事を書いた紙を入れて庭先で焼いてしまうのもありかも知れません。
ただその時は、火の取り扱いにはくれぐれもご注意を。
対処法4.心配事の前に壁をつくる
「それでも心配事が去ってくれなければ、毎日30分だけ、『心配事の時間』を設けましょう。この時間だけ、心配事への対処を考えることに決めるのです。それ以外の時間にやって来たら、『今はお呼びじゃないよ。また後でね!』と追い返せば良いのです。」
☆私の感想☆
少々辛い30分間になるかもしれませんが、とても前向きな対処法です。
まさに決着の30分間といった感じ。
でもそれ以外の時間では、心配事をしっかり追い払うことが肝心です。
心配事の時間を、朝・昼・晩、どの時間帯に設定するかもよく考えたいですね。
特定の曜日だけにするという手もありでしょうか。
まとめ
病気と向き合う者にとって、大小さまざまな心配事への対処は大きな課題です。
とりあえず、今は心配しなくてもいい心配事は、遠くに追いやっておくこともできるでしょう。
一方、ケリを付けなければならない心配事は、覚悟を決めて対処するということ。
でも、分かってはいるけど、なかなか扱いが難しいのが心配事です。
引用文献:飯田史彦『生きがいのマネジメント』PHP研究所、2002年、210-212項