とうびょうライトハウス

病気と向き合う方をサポートしたいブログです

闘病する人の心に効くことば ― 病気を乗り越える力 ―

前回に引き続いて、ある書籍(引用元:鈴木秀子(1999)『愛と癒しのコミュニオン』文芸春秋(200-201項))からの言葉を紹介します。著者の鈴木秀子さんは、聖心女子大学文学部教授を経て、現在、文学療法やエニアグラム、リスニングセミナーの指導に当たられている方です。

 小見出し「病気を乗り越える力」と書かれた箇所をピックアップさせて頂きました。私はこの内容にとても興味を惹かれ、何度か読み返しました。現在、病院のベッド上にある方や、社会復帰後、病気と折れ合いを付けながら生活されている方、ちょっと下記の引用文をお読みください。病気と歩んでいくための、良きヒントが見つかることと思います。

 それでは、下記に3点、引用しましたので、私の感想と一緒にお読みください。

 

f:id:dai7place:20200929093459j:plain

 

◇著者は、病気を乗り越える力を発揮し、奇跡的な回復を見せる人には、共通点が3つあると述べています。 

 もくじ

【病気を乗り越える力を発揮する人 共通点①】

【病気を乗り越える力を発揮する人 共通点②】

【病気を乗り越える力を発揮する人 共通点③】

【まとめ】

 

病気を乗り越える力を発揮する人 共通点①

 「第一は、病気も意味があって起こると考え、病気になったからといって不幸とはかぎらないと思っている点だ。つらく苦しいことに変わりはないのだが、病気があっても人間は幸せを失わないと信じているのである。こうした思いを持つためには、現実を受け入れ、現実と戦わないことが重要となる。…(略)…… 病気がどんなに体と気持ちを虐げようとも、心の深いところで、人の知恵を超える計らいに任せきった安らぎに通じるものがある」

 

 ☆私の感想☆

共通点①のポイントのひとつは、病気になっても人は『幸せを失わないと信じている』という点でしょう。普通は病気=不幸と考えがちですが、決して幸せを失うことはないと確信して心から信じる、そしてその気持ちを持ち続けるなら、前に進むための良き想いや行動が生まれてくるということだと思います。

共通点①のポイントの二つ目は、『現実を受け入れ、現実と戦わないこと』というところです。現実というワードをシンプルに病気と入れかえることもできますが、病気から生じてくる「辛い気持ち」を当てはめることもできるでしょうか。すなわち、病気から生じる様々な苦しい状況をすべて受け入れ、その苦しい状況に過剰反応せず落ち着いて一つずつ対処しましょう、ということと私は受け取りました。そうしたなら、たとえ病気であっても、幸せを決して失うことはないと著者は明言しています。

共通点①のポイントの三つ目は、『人の知恵を超える計らいに任せきった安らぎ』というところです。『現実を受け入れ、現実と戦わない』ためには、この任せきることが大事ということ。例えば、熱心な信徒が神に最後の願いをして、未来に起こる事すべてを神に委ねるような…。つまり、大きな力にすべてお任せして、あとはどっしり構えるという感覚。その感覚が安らぎを生むのだということ。夏目漱石の名言に『則天去私(そくてんきょし)』というのがあります。小さな私にとらわれず、身を天地自然にゆだねて生きるという意味です。この則天去私の境地に近いものかも知れません。

 

f:id:dai7place:20200930101556j:plain

 

病気を乗り越える力を発揮する人 共通点②

 「自分の運命は引き受けるという覚悟とともに、それでも生きる意欲にあふれていることである。生きたいという力強さを失わないのである。それは、生かされていることへの感謝である。いま、こうして家族と話ができる。生かされ、楽しみを得られることに対する感謝の気持ちがとても大きいのだ。人間を超えていのちを与えてくれる存在への感謝である」

 

☆私の感想☆

病気と向き合うに当たり、『運命を引き受ける覚悟』と共に『生きる意欲』が大事であると。この覚悟と意欲を支える基盤が『生かされていることへの感謝』だと著者は言います。日々の暮らし、家族との関わり、そして高次の存在への感謝があってこそ、長い闘病生活を覚悟を持って意欲的に取り組めるのだと著者は言います。自分に関わってくれている人たちへ、率直にお礼の気持ちを日々伝えることが、『感謝』を実践する第一歩となるのでしょう。

 

f:id:dai7place:20200930101659j:plain

 

病気を乗り越える力を発揮する人 共通点③

 「もし病気が治り、生き長らえることができたら、与えられた時間を何らかのかたちで、人のために活かしたい、人に尽くしたいという強い願望を持っていることである」

 

☆私の感想☆

重い病気を乗り越えた方が、ただ元の生活に戻るだけでなく、何らかの形で今度は患者を支援する側に回ったり、社会貢献型の事業を起こしたりするのをよく耳にします。中には、まだ闘病が現在進行形であるにもかかわらず、同病患者らのためにチャリティ活動を始める方もいます。その強靭な精神力には本当に敬服するばかりです。

一度重い病気に罹った体験をすると、それ以前の一分とそれ以後の一分とではまるで重みも質も違ってくることに気づきます。これは私ばかりではないでしょう。そうしたものの見方の変容こそが、闘病経験者を居ても立ってもいられないような価値ある行動へと駆り立てるのでしょう。

 

まとめ

 今回、病気を乗り越える力を発揮して奇跡的な回復を見せる人の共通点について、鈴木秀子さんの著書から引用し紹介しました。なるほど、上記のような姿勢、心構え、覚悟、信念において病気と向き合うことができたなら、ほんとうに素晴らしいと思います。人生、まだまだ修行中の身である私には、およばない所ばかりで、ジタバタするところばかりでお恥ずかしい限りです。

私の考えですが、たぶん、共通点をすべて満たすような方は、一見とても謙虚に見えるのではないかと…そして案外身近に居るのかも知れませんね。また、そのような方は、やはり、その人なりの苦しい体験を経ているからこそ、あるいは、その人を支えてくれるハートフルな人たちの存在があってこそ、ある充実した境地に到達できたのではないでしょうか。決して特別な方ではないのかも知れません。

私としては、ひとつの良きモデルとして考えたいです。暗中模索しながら進まざる負えない闘病者にとって、何か良いヒントを与えてくれる存在であり、またモデルと自分とを比べてみることで何かが見えてくるのかも知れません。

 

dai7place.hatenablog.com

dai7place.hatenablog.com

dai7place.hatenablog.com