【がん相談支援センター】治療・療養・生活に関わる相談と情報提供の場です!
みなさん、こんにちは。ジョニー・Jです!
がんと告げられたなら、大抵のひとは頭の中がまっ白になり、治療は?生活は?仕事は?と戸惑うことでしょう。
「がん相談支援センター」は、全国すべてのがん診療連携拠点病院などにあり、がん患者と家族のさまざまな相談に対応します。
確かな情報をもとに、がんのこと、がんの治療について、療養生活、心の悩み、がん経験者によるピアサポートなど、さまざまな情報と支援が得られます。
この記事では、がん相談支援センターが提供する支援内容についてわかりやすく解説します。
それでは。
目次
1.がん相談支援センターとは
「がん相談支援センター」は、全国のがん診療連携拠点病院などに設置されています。
がんのこと、がんの治療について、これからの療養生活のことなど、がんに関する様々な質問・相談に応じてくれる機関です。
専門知識をもつ医療ソーシャルワーカーや看護師などが対応します。
1-1.対象者
がん患者さんとそのご家族を支えます。
☆センターのある病院にかかっていなくても対応してもらえます。相談は無料です。
☆対面相談のほかに電話でも応じます。
☆センターによっては、FAX相談やメール相談も行います。
■ 三重県のがん相談支援センターについての動画です。センターの働きについて簡潔に理解できます。
1-2.がん相談支援センターの業務内容
―①―
がん相談支援センターでは、がんの病気や治療、療養生活についての質問や相談に応じます。情報探しのお手伝いも可能です。
☆ネットや書籍などから一般的ながんの情報を調べ、信頼できる情報源をもとに対応します。
☆がんについての冊子(無料)や地域医療機関一覧などを提供します。
☆セカンドオピニオン(担当医以外の医師の意見)の受け方について説明します。
☆がんに関する専門的な医学情報について整理し、理解できない所は分かりやすく解説します。
☆担当医などに治療に関わる希望や疑問をうまく伝えられない時は、質問したい点や事前に確認しておくべき所を一緒になって考えます。
☆緩和ケアとはどんなことをしてもらえるのか、治療から生じる不快な症状や辛さも緩和ケアで対応してもらえるのか、などの相談に応じます。
―②―
患者さんやその家族が安心して療養生活を送れるようにさまざまな支援を行います。
☆療養生活を送る上での、不安な点、困った所について相談に応じます。内容によっては専門のスタッフに繋ぎます。 ※専門医、認定看護師、薬剤師、栄養士、心理士など。
☆通院での抗がん剤治療の際、自宅での生活や食事についての注意点を相談できます。
☆在宅療養時に必要となる、介護保険の手続きの仕方。往診してくれる診療所や訪問看護ステーションについて相談できます。
ー③ー
生活支援や助成制度の紹介、患者さんの心のケア、家族の支援などを行います。
☆治療により生じる、仕事・家事・育児などの生活に関わる問題、医療費などの経済的な問題に対して、活用できる助成・支援制度に関する情報を提供します。
☆辛い気持ち、家族・友人には打ち明けられない話など、患者さんがひとりで抱え込んでしまっているところに耳を傾けます。落ち着いたなら、これからの治療や生活について、どうすれば良いかを一緒に考えます。
☆本人ばかりでなく、家族も不安を感じたり悩んだりします。家族の気持ちにも耳を傾け、一緒に乗り越えるお手伝いをします。
ー④ー
同じ病の経験者が集うがんサロンへ案内します。ピアサポーターを紹介します。
☆がんサロンは、がんと診断された方々やその家族の皆さんと交流する場です。がん体験をみんなで分かち合い、支え合う機会が得られます。
☆がんサロンに同席するピアサポーター(研修を修了したがん経験者)からは、体験に基づいた話を聴くことができます。ピアサポーターは、相談者であるがん患者やその家族に寄り添い、抱える不安や悩みを軽減するお手伝いをします。
■ がんサロンとピアサポーターの活動の様子が分かる動画です。
ー⑤ー
就労に関する相談にも対応します。
☆治療と仕事の両立について、どのような対応や工夫、考え方で取り組むことが良いのか支援します。ハローワークとも連携を取りながら、長期療養しながら働きたいという患者さんをサポートします。
■ 事例を交えて、がんサロン・社労士・ハローワークによる就労支援の様子がわかる動画です。
私が思うこと
今回の記事で取り上げました『がん相談支援センター』は、がん患者支援を目的とした国の事業として立ち上げられました。
これまでの医療相談の枠に留まらない相談援助が行われ、がん患者さんの遭遇するさまざまな場面で役立つ情報提供が質・量ともに充実しています。
また、検査・診断時、入院初期、入院後期、退院時、在宅療養時、復職期など、がんの治療段階ごとに生じる疑問や相談に対して、専門のスタッフが的確に対応してくれます。がん患者の支援に精通した職員の存在は、がん患者さんにとって何より心強いでしょう。
通常の医療相談では対応が難しい、就労支援やピアサポートが通常業務として組み込まれているのは素晴らしいと思います。
特に、同じ病気を経験したピアサポーターとの対話から得られるものは大きいでしょう(下記にピアサポートの意義を記載)。
センターによっては、ピアサポーターが常駐しているところもあるようです。闘病経験を語り合うだけでも、気持ちが軽くなるのではないでしょうか。
センターが運営するがんサロンでは、多くの患者さんや家族の方達と交流を持つことができます。こちらでも、何気ないお喋りはもちろん、情報交換の場ともなります。
※ピアサポートの意義 ①気持ちのサポート。 ②治療や生活について、実体験に基づく情報を伝える。 ③あなたは一人ではない、病気になっても自分らしく人生を送ることができる。 ④社会とつながり、成長の機会を得る。
まとめ
『がん相談支援センター』の積極的な利用がおススメです!
相談したいと思った時には、躊躇なく、センターの扉をノックしてみましょう!センターが設置されている病院の患者でなくても利用できますし、しかも無料です!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
[ 参考文献:国立がん研究センター・がん対策情報センター(2018)『がんになったら手にとるガイド 普及新版』学研メディカル秀潤社(29-34項)]