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闘病する人のセルフマネジメント(その2) ― 医師とのコミュニケーション ―

みなさん、こんにちは。ジョニージョニーです。今回の記事は、医師とのコミュニケーションについてです。この記事を読むと、医師とどのようにコミュニケーションを取ったら良い受診・治療に繋がるのか、その基本的なところを理解できます

私は、これまでの闘病生活のなかで、さまざまな医師と関わりを持ってきました。お会いした途端、ホッとするような気持ちが湧いて、良い関係を持って治療を受けることができたり、心安らかに入院生活を送ることができたり、ということがありました。その一方で、どこか気持ちが通じず、なかなか本音で話せない医師もいました。ただでさえ、病気のため心も体も辛い状況であるのに、助けてもらいたいはずの援助者の方とコミュニケーションが上手くとれないというのは、本当に泣きたくなるような思いです。

今回の記事では、医師との間に良好な関係性を築けるようなコミュニケーションスキルの基本(医師との診察場面を軸に)を紹介します。治療が順調に進んでいくような、良いコミュニケーションを築くための手助けとなれたら嬉しいです。

※当記事は、『病気と共に生きる 慢性疾患のセルフマネジメント』と『がんに負けない41の簡単な方法』の2冊を参考資料とさせて頂きました。詳細は、記事の末尾に記載してあります。

 

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  もくじ

 

1.医師とのコミュニケーションで、最初に覚えておきたいこと

a)医師の気持ちにも配慮する

医師は決して完全な人間ではないことを知っておくことが大切です。高僧のような人格と母親のような思いやりを期待しがちですが…。

現実には、すべての患者にあらゆることを与えられる医師はひとりもいません。もちろん、目の前の患者さんの病気を少しでも良くしてあげたいという強い思いがあり、そのために厳しい教育と訓練を受けてきたという医師が大半です。

時々、医師に対する患者側の過剰な期待が、医師とのコミュニケーションにマイナスの影響を与えてしまうことがあります。そうならないように、医師も時には、担当する患者の状態が思わしくなくてイライラしたり、上司の叱責から落ち込んでいることもあるのだと知っておきましょう。

医師にも感情の浮き沈みがあり、私たちと同じ人間であると気付くなら、コミュニケーションは良い方向に向かい、医師と患者の間に良いパートナーシップを築くことができるでしょう。

 b)良いコミュニケーション、良い関係に対する最大の脅威は時間

 医師との関係を悪くしてしまう大きな要因のひとつは、あなたのために多くの時間がとれるはずだと錯覚してしまうことです。多くの医師はたいへん厳しいスケジュールで動いています。病院で急患が入った時に、数十分あるいは1時間を超えて待たなくてはいけないこともあるでしょう。また、時間の不足は、医師と患者との間で、話し合う時間、説明する時間、複数の選択肢を検討する時間、また誤解を訂正する時間にさえ影響を及ぼします。そうした事実から、医師との間の時間には一定の枠があり、その限られた時間をどう有効に使うかが、医師・患者間の良好なコミュニケーション作りのポイントになります

 

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次に、上記を踏まえた上で、患者としてどのように対応したなら、医師とのコミュニケーションが上手くとれるのかを考えます。

2.「治療に参加する」にあたって四つの大事なポイント

a)準備する

 診察を受ける前に、自分が話したいことを事前に準備することが大切です

①時間をとって、一番重要な心配や問題、質問を一覧表に書き出します。この一覧表を作ることで、心配事などを明確にしておけますし、受診時に訊き忘れることもなくなります。

診察の最初に一番大事な心配事を話しましょう。一覧表を医師に渡すのも良いでしょう。一覧表が長い場合、どの項目が最も重要かを医師に伝えます。

 (例)医師が「今日はどうされましたか?」と尋ねたら、「相談したいことが幾つかありますが、時間も限られていると思いますので、一番心配なことをお尋ねします。それは、服用している薬の副作用の件です」

自分の考え、感情、心配事を伝える際は、できるだけ率直に話しましょう。あなたが率直になるほど、医師も対応しやすくなります。医師が心配事を察してくれるのを待つ必要はありません。また、医師に嬉しい気持ちや感謝の気持ちを伝えたい時には、率直に伝えましょう。医師との関係性作りに大切な要素です。

医師に症状を伝える準備として、下記の項目を参考にして纏めておきましょう

・いつ症状が出たか ・どのくらい続くか ・どの部位か ・どういう場合に良くなったり悪くなったりするか ・同様の問題は前にもあったか ・症状に影響を与える可能性のある食生活や運動や薬の変更はあったかなど。

現在服用中のすべての薬(処方薬・市販薬・サプリメントなど)の一覧表も作りましょう。※薬の容器を医師にみせても良いでしょう。

⑥今日、どう感じているか以外にも、問題の傾向(悪化の方向か、改善しているか、変わらないのか)やペース(早くなったか、遅くなったか)についても伝えるようにします

(例)「大体は、少しずつ良くなっています。ですが、今日はあまり調子が良くないです」

 

b)尋ねる

医師・患者間のコミュニケーションにおいて、もう一つ大切なことは質問をすることです。医師から直に自分の病気についての情報を入手することは、セルフマネジメントの基礎です。診断、検査、治療、今後の治療経過に関する質問をできるようにしておきましょう

診断

どこが悪いのか、何がその原因か、感染するのか、将来の予測(予後)はどうか、今後予防のために何ができるかを尋ねます。

検査

検査が必要かどうか、治療にどのような影響があるのか、検査はどのくらい正確か、検査を受けなかったらどうなる可能性があるのかを尋ねます。検査を受けることに決めたら、検査の準備をどうするのか、検査はどのように行われるのか、また、結果はどのように、いつ知らされるかについても尋ねます。

治療

生活習慣の変更、薬、手術などの治療の選択肢について尋ねます。各治療法の危険性と利点や、治療しなかった場合にどうなるかも尋ねておきます。

今後の治療経過

今後の継続治療のために電話をしたり、来院する必要があるかどうか、あるならいつかを尋ねます。どのような症状に気をつけていればよいか、それが起こったら何をするべきかも尋ねます。

※診察中に重要な点をメモしたり、医師の許可を得て、ボイスレコーダーに記録することもできるでしょう。

 

c)復唱する

診察や相談の大事な事柄について、医師に対して短く復唱することも非常に有効です。その事柄には、診断、予後、次の段階、勧められる治療、指示などがあります。復唱には、医師と患者双方が、お互いに理解できていることを確認しておく機能があります。もし十分に理解できていない時には、躊躇することなく医師に尋ねましょう。

 

d)行動を起こす

受診後には、患者として次に何をすべきかが明確に分かっていることが重要です。理解が十分でなかった時には、医師へ指示について記載した文書を頼んだり、理解に役立つ書籍を勧めてもらいましょう。また、診察室を出る前に、次に何をしなければいけないのかを確認しましょう。次の診察日、あるいは検査日はいつか。どのような症状が現れたら医師に報告する必要があるかなどです。

 

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 3.診察や検査を信頼できる人と一緒に受けるということ

がん闘病の経験を持つマージ―・レヴァインさんは、その著書の中で、診察や検査を受ける時には、親身になってくれる人(家族・友人など)が付き添ってくれたことは、非常に良い助けになったと語っています。安心感があり、精神的な支えになり、冷静さを保つ上での支えともなると。また、診察後に付き添ってくれた人と医師の話を振り返ることで、あらためて明確に理解できることもいろいろあると。そうした振り返りは、病気に関する重大な選択をしたり、どのような行動が適切かを判断する際にとても役立つのだと語られています。さらに、肩を抱いてくれる友人が待合室で待ってくれていると思うだけでも、気持ちがずいぶんと違うものだとも。

 

まとめ

 今回の記事では、医師・患者間のコミュニケーションをテーマに採り上げてみました。いかがだったでしょう。腕が超一流で、人間味に溢れた共感力ある医師に出会えたら、ほんとにラッキーです。でも、そうでなくても、患者側からの関わり方を少し工夫するだけで、医師との良好な関係が生まれ、治療場面において、双方が心地よくコミュニケーションできるようになるのではないでしょうか。

最後までご覧くださり、ありがとうございました

 

[参考文献:ケイト・ローリッグ 他 著『病気とともに生きる 慢性疾患のセルフマネジメント』日本看護協会出版会、2008年]

[参考文献:マージ―・レヴァイン 著『がんに負けない41の簡単な方法』PHP研究所、2003年]

 

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