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闘病する人の心に効くことば ー アドラー心理学に学ぶ 闘病に生かせる考え方 〈その1・目的論〉 ―

こんにちは。ジョニージョニーです。今回は、アドラー心理学闘病に生かす、という観点から記事にしてみました。ルフレッド・アドラーオーストリアのウィーンに生まれ、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した心理学者です。アドラーが築いたアドラー心理学(個人心理学)は、人の行動や認知のしくみ、自分自身の理解、自分と他者との関係の理解についての枠組みを提供しています。このアドラー心理学の理論を、闘病時の病との向き合い方に活かせるのではないか、と私はちょっと発想してみました。今回は、手始めとしてアドラー心理学の『目的論』を採り上げます。

 

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  もくじ

 

アドラー心理学の目的論とは

それでは先ず、アドラー心理学の『目的論』について、簡潔に説明している動画を下記に貼り付けましたのでご覧下さい。


アドラー心理学の「目的論」を知るだけで気持ちはすぐ前向きになる!

アドラー心理学は、5つの基本理論から成り立ちます。その5つとは、対人関係論、認知論、全体論、目的論、自己決定性です。今回採り上げる目的論は、その中でも重要な基礎理論となります。目的論では、あらゆる行動は未来の目的のための手段と考えます。現在の行動(手段)を変えることで、いくらでも未来は変えられると捉えるのです。そのため、前向きな行動指針が得られる思考法と言えます。 

 

目的論の基本を整理

アドラーが言う『目的論』とは、「すべての人間は、それぞれの目的に向かって進んでいく」という考え方です。「過去にあることがあったから、現在こうしている(原因論)」というのではなく、「目指している目的があるので、現在こういう行動をしている」というのが目的論の思考法です。アドラー心理学の研究者として知られる早稲田大学の向後千春教授は、以下のように説明しています。

アドラー原因論ではなく、目的論を採用しました。アドラーの言葉で言えば「もっとも重要な問いは、『どこから』ではなく『どこへ』である」ということです。過去のことは変えることができません。しかし、未来のことは自分の意志で変えられます。ですからそこにフォーカスしましょうというのがアドラーの考え方なのです。

 

アドラーの目的論を闘病に活かすには

 病気と長く向き合い続けている時、アドラー心理学の『目的論』の考え方が役に立ちます。以下、アドラーの言葉を引用します。

いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。我々は自分の経験によるショック―いわゆるトラウマ―に苦しむのではなく、経験の中から目的に適うものを見つけ出す。自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって、自らを決定するのである。そこで、特定の経験を将来の人生のための基礎と考える時、おそらく、何らかの過ちをしているのである。意味は状況によって決定されるのではない。我々が状況に与える意味によって、自らを決定するのである。

 上記のアドラーの言葉を、闘病に当てはめて考えてみましょう…。

病気に罹ったこと、それ自体には良いも悪いもないのだと受けとめます。病気に耐えるだけの状況に翻弄さていてはいけません。そうなるのではなく、病気に罹った本人が、病気と向き合い続けた経験を、意味のあるもの、価値のあるものに昇華させることが重要なのです。その意味のあるもの、価値のあるものに適った未来(目的)を創造していくことが大切です。そして、その未来(目的)に向けて、あなたなりのやり方で、できることからでOKですので、先ずは小さな一歩を踏み出すことが大事なんです、と私は解釈しました。

 

まとめ

 そうは言っても、理論の話を闘病の話と一緒にしてもらっては困る、という意見もあるかと思います。確かに…。でも、長く病で臥せっていたが、少しずつ回復基調に乗り始めている方、完治は難しいが寛解して、さてこれからどうしようかと模索されている方には、アドラー心理学の理論はとても有効な思考法を提供してくれているのではないでしょうか。

ちょっと記事の投稿を控えておりましたが、再開いたしましたので、何卒よろしくお願いします!今回も、最後までお読み下さり、ありがとうございました!

 

[参考文献:向後千春(2015)『アドラー”実践”講義 幸せに生きる』技術評論社

[引用文献:岸見一郎(2016)『人生の意味の心理学 アドラーNHK出版(p.20)] 

 

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